「日本の製品は過剰品質なのでコストが高くなり、グローバルで売るのが難しい」といった主張を聞いたことはないでしょうか。 このような主張がなされるとき、本当に現状を憂えている場合もあれば、「日本製品の品質の高さ」をどこか誇っているようなこともあ…
『ソフトウェアテスト技法練習帳』の勉強会で、めちゃくちゃいい質問がありました。 ソフトウェアテスト技法練習帳 ~知識を経験に変える40問~作者:梅津 正洋,竹内 亜未,伊藤 由貴,浦山 さつき,佐々木 千絵美,高橋 理,武田 春恵,根本 紀之,藤沢 耕助,真鍋 俊…
突然ですが、わたしはギャンブル物のマンガが大好きです。ギャンブルは弱いんですけどね。 そんなギャンブル物のマンガ、フィクションは、大きく2つに分かれます。 1つは、主人公が強敵たちと戦いながら強くなっていくもの。 運要素もあるのですが、経験や精…
JaSST北海道にかかりっきりで、テスト設計パターンに手をつけられていませんでした。 が、テスト設計パターンを考えることは、テスト設計という分野を今後充実させていくためにけっこう大事なことなんじゃないかと思っているので、仕様をもらえたら続けます…
もう8月も終わりますが、2024年前半に読んだ本を振り返って、よかったな~と思うものを記録しておきます。 ソフトウェア開発 継続的デリバリーのソフトウェア工学 継続的デリバリーのソフトウェア工学 もっと早く、もっと良いソフトウェアを作るための秘訣作…
2024年8月23日、JaSST'24 Hokkaidoが開催されました。このイベントでわたしは、光栄にも基調講演のご依頼をいただき、90分のプレゼンテーションを行いました。 拙い発表だったと思いますが、耳を傾けてくださったみなさんに感謝いたします。 www.jasst.jp 資…
2024年8月の『テスト自動化実践ガイド』を、著者の末村拓也さんからご恵投いただきました。ありがとうございます! テスト自動化実践ガイド 継続的にWebアプリケーションを改善するための知識と技法作者:末村 拓也翔泳社Amazon 隙あれば自分語りおじさんとな…
2024年5月、デジタル庁から『テキスト生成 AI 利活用におけるリスクへの対策ガイドブック(α版)』が公開されました。 www.digital.go.jp 本書自身が「α版」として以下のように注記している通り、生成AIについて特に詳しいわけではもないわたしから見ても、…
5月19日に、3つ目の仕様スニペット・「003: ログインパスワードの再設定」を公開しました。 2つ目まではわたし自身が作っていたのですが、3つめはかいりさんがネタを提供くださいました! docs.google.com 「テスト設計パターン」「仕様スニペット」って何?…
5月3日に、2つ目の仕様スニペット・「002: アカウントロック」を公開しました。 docs.google.com 「テスト設計パターン」「仕様スニペット」って何?という方は、こちらの記事を先にご覧くださいね。 www.kzsuzuki.com 仕様スニペット002: 「アカウントロッ…
ベリサーブ社が公開しているソフトウェアテスト技法サービス「GIHOZ」で、ベータ機能として「GIHOZ AI」が公開されました。 www.veriserve.co.jp 4月時点で利用できるのは、「仕様書などの文字情報からデシジョンテーブルを自動生成する」というものです。こ…
少し前から、「テスト設計パターン」(Test Design Pattern)というものを考えています。 その定義を説明する前に、なぜこんなことを考え始めたかについての背景から。 テスト設計パターンとは何か 背景 ソフトウェアテストの設計技法は、書籍をはじめとして…
ユーザーネームとかで重複を許容しない場合に、1. すでにAがある時に別の人がAを登録しようとする2. BさんがAに変更しようとする3. Aを削除してから別の人がAを登録しようとするの3パターンは検証しないといけないと思う。ただ、そういう話はテスト手法?と…
JaSST'24 Tokyoに参加して感じたことの一つに、「顧客に素早く価値を届けるために・・」という表現の発生頻度の高さがあります。特定の発表を批判したり、揶揄したりする意図はありません。この表現が決まり文句的に使われているために、その言葉の意味を考…
2024年3月7日(木)の午後、「QA業界のパイオニアが語る!アジャイル・AI時代の品質保証の今」というイベントに参加してきました。 スピーカーは早稲田大学の鷲崎弘宣先生、永和システムマネジメントの平鍋健児さん、AGESTの髙橋寿一さんです。 この記事は当イ…
本日2024年3月5日(火)の昼間に開催された、『AI時代のソフトウェアテストの現在と未来』というイベントがとてもよかったので、特に印象深かったポイントについて共有したいと思います。 イベントの詳細はこちらで。 autifyjapan.connpass.com 登壇者はタワー…
JaSST'24 Tokyoは3/14(木)、3/15(金)に開催。再来週に迫ってきました。 jasst.jp わたしも同僚とともに2日間、現地で参加予定。とても楽しみにしています。 IT系イベント・カンファレンスといえば最近はオンライン開催も多く、自宅から気軽に参加できる大き…
レビューの難しさの一つに、「レビューする側とされる側で、感じる重みにギャップのある指摘」問題があります。 特に、「レビューする側は大事な問題だと思っているのだけれど、される側はそう思っていない」ものが厄介です。このような場合、される側は「そ…
2024年になりました。新年、あけましておめでとうございます! 2023年の後半に読んだ本を振り返って、よかったな~と思うものを記録しておきます。 ソフトウェア開発 システム障害対応の教科書 システム障害対応の教科書作者:木村 誠明技術評論社Amazon ITシ…
作ったもの 語幹を元に、英単語を辿り続けるチャットボット「ミキータ」です*1。 https://chat.openai.com/g/g-fqzH1mgRr-mikita2 できることは、以下の3つだけです。 英単語を指定すると、その単語の意味を説明したうえで、語幹に分解して提示してくれます…
「その6」は、3年以上前のこちらです。 www.kzsuzuki.com Twitterで交わされていた「ユースケーステストのテストカバレッジ」という言葉が気になったので、考えてみました。 ユースケースやユーザーストーリーのテストカバレッジを考えるとき、カバレッジの…
ソフトウェアテストエンジニアの仕事というと、どうにかしてバグを見つけること、つまり「プロダクトをどう壊してみせるか」が重要だと思われがちです。『How to Break Software』という本もあるくらい。 それだけに、テストエンジニアは開発者から、自分の…
にしさんが亡くなった。 にしさんは、メチャクチャな人であった。面白そうなこと、ワクワクすること、ソフトウェアテスト・品質の分野の発展につながりそうなことなら、何でもやっていた。 日本のどこにでも、世界のどこにでも行っていた。そこでしゃべって…
「猿とシェイクスピア」の話は、いろんな文脈で出てくるアナロジーです。 猿がランダムにキーボードをたたき続けると、いずれはシェイクスピアの戯曲と同じテキストが生成される。 あるいはその逆に、 猿がランダムにキーボードをたたき続けてシェイクスピア…
暑かった夏ももう終わり。そろそろ秋ですね。 この記事では初秋らしく、テスト技法を分類する切り口の1つとしての「Ostrandの4つのビュー」を紹介します。 手始めに、『ASTERセミナー標準テキスト』を引用してみましょう。 ASTERセミナー標準テキストV3.1.1…
小説なんかでいわれる「緻密なプロット」の何がすごいって、「情報に関する情報」のコントロールだと思うんですよね。 人物Xは、事実Fを知らない。 人物Yは、事実Fを知っている。 これなら単純なのですが、一階層上がって 人物Zは、「人物Xが事実Fを知らない…
今年の前半6か月で読んだ本のうち、お気に入りのものを紹介します。 読んだ後時間が経つとどんどん書く気がなくなるので、その時点でツイートに吐き出したものをまとめ直しております。 なお、前回分はこれ。 www.kzsuzuki.com IT技術系 アジャイルメトリク…
不意にブログオラクルが降りてきたので、書き殴っておきます。 「距離」パラダイムと「追随」パラダイム 先日のブログ記事で、こんなことを書きました。 www.kzsuzuki.com ユーザ要求の変化に追随する能力が、アジャイル開発における品質のメトリクスの1つと…
「アジャイルテストの4象限」についてのやりとりをTwitterでみていて、James Bach、Michael Boltonの両氏が何年か前に公開していた『The New Agile Testing Quadrants』という資料を読み直してみました。 The New Agile Testing Quadrants: Bringing Skilled…
miwaさんがJaSST東北から以下のツイートを送ってくれました。 バグの現象(見た目)だけで重篤度?を決めるのはホント危ないです。バグの原因とそこから想像する一番嫌なことで決まるので「軽微なバグだな」と思っても軽視しないようにって、いつも自分に言い聞…