ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延,越島はぐ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/03/25
- メディア: 文庫
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「確かに、栞子さんはかわいいですよね」という話の後に持ちだされた、『図書館戦争』。書店に平積みされているのを見かけることが多く、人気のある本なんだろうな、程度には思っていた。
この後輩さん、好きな作家は東野圭吾や伊坂幸太郎というわかりやすい真人間だと思っていたが、とんでもないラブコメ脳だったのだ。
当初、荒唐無稽な設定を植え付けるための説明がくどかったりはするが、その世界観に一度慣れてしまえば、「戦争」として起こる事件、それと並行して発生するラブコメ展開、プラス、作者特有の秀逸なセリフ回しの魅力に引きずり込まれていく。
これは、高校時代に読んだ『めぞん一刻』、大学時代に読んだ『ツルモク独身寮』以来の重症である。
- 作者: 高橋留美子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/06/28
- メディア: Kindle版
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『ビブリア』が男目線で栞子さんのかわいさを淡々と描写しているのに対し、『図書館戦争』は突き抜けた女子目線で「教官」のかっこよさをあの手この手で繰り出してくる。女性がハマるというのもよくわかる。
すると目を輝かせて、『図書館戦争』の、というより「教官」の魅力を語りまくる。この子は真性ラブコメ脳だ。もはや完治は期待できない。
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ダライ・ラマの仏教入門―心は死を超えて存続する (知恵の森文庫)
- 作者: ダライ・ラマ十四世テンジン・ギャムツォ,the Fourteenth Dalai Lama Tenzin Gyatso,石浜裕美子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2000/06/01
- メディア: 文庫
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- 作者: デカルト,Ren´e Descartes,谷川多佳子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1997/07/16
- メディア: 文庫
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だが、『方法序説』の正式名称が「彼の理性を正しく導き、もろもろの知識の中に真理を探究するための方法の序説」であることを知ったあたりで大幅に嫌気がさして、嫁が実家に残したマンガを漁り始めた。
ちょうど、オリンピックである。「バルセロナに行くんだから!」とか言ってるのである。リハビリ中とはいえ、スポーツ漫画は安全だろう。そう思って、読み始めた。
完全な失敗であった。
人ごみの中で、こちらからあちらに行く柔と、あちらからこちらに来る松田。もう少しでお互いに気づくというところで松田が近くの店に入ってしまう・・・。
エレベーターで降りてくる柔と、1Fで隣のエレベーターを待つ松田。松田が乗り込んだ直後に、柔がエレベーターから出てくる・・・。
その甘さのあまり、ぼくの精神は完全に汚染された。
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るろうに剣心―明治剣客浪漫譚― モノクロ版 21 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 和月伸宏
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/10/05
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これはもう本を愛する者として致命的である。何が恐ろしいってジョースター!ツルゲーネフの『はつ恋』が素直に読めないんだ。ラブコメに読めてしまうんだぜーッ!
心の浄化をはかる最後の手段として、ぼくは上野に向かった。
フェルメールを見るのだ。フェルメールの『真珠の首飾りの少女』の無垢な表情を見て、濁ったラブコメ魂を、イデアの世界に還すのだ!
美しい・・・。これが美というものか。
何だろう。この湧き上がるような、切ないような感覚は・・・!そう、少女のこのポーズ・・・どこかで・・・。
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だが、これ以上良質ラブコメを摂取しなければ、真人間への道は残されているはずだ。もう読まない。ラブコメはもう読まない。
彼女にそう、告解した。
「・・・『君に届け』っていうマンガ、知ってますか?」
君に届け リマスター版 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)
- 作者: 椎名軽穂
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/06/15
- メディア: Kindle版
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