ソフトウェアの品質を学びまくる

ソフトウェアの品質、ソフトウェアテストなどについて学んだことを記録するブログです。

「定量的・・・ススメ・・・ガイド」の紹介 ─ その2

 満を持して、今日はススメガイドの紹介、その2。第2編について。

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 ソフトウェア品質を志す守り人なら誰もが一人こっそりtweetする、「上流工程での品質の作り込み」
 第2編は以下の構成で、上流工程での品質確保をどう行っていくのかを、熱く語っていきます。
第二編 上流工程で定量的品質管理を行うためのアプローチ
  1. 本編の概要
  2. 組織的準備:標準プロセスとガイドラインの整備
  3. 計画:品質管理方法と目標の設定
  4. 測定:品質データの測定と収集
  5. 分析・コントロール:品質分析と対策の実施
 そう、このガイドは熱い!教科書的、中性的な書き方じゃありません。理論ばかり振り回す象牙の塔への反感と、現場で身を削った人間の矜持が感じられます。「石田さん」の称号をお送りしたい。
『続 定量的品質予測のススメ』 P.62(一部超訳)
 本書はっ・・・!大企業にしか実践できないような重厚長大な理想論の品質管理方法を示すのでもなければ・・・超高信頼性のシステムの品質保証をするための分厚いノウハウ集でもないっ・・・!上流工程の本質とは何かという考察に基づき・・・、どのような規模の組織体でも実践できる定量的品質管理のエッセンスを示し・・・、最初の一歩を踏み出し易くするための実践ガイド・・・実践的なガイドラインになっているっ・・・!なっているんだっ・・・!
 まさにそのとおりで、複雑な品質モデルなんてものは出てこない。せいぜいが加減乗除。もっと重要なこととして、「まず何から始めればいいのか」「どの程度の工数をかければいいのか」という、現場の人間がもっとも悩むところにフォーカスしています。
 第1章は、概要。
 本書が前提とするウォーターフォールモデルと、レビューに関する一般的な説明がなされます。レビューの難しさが、テストとの比較で以下のように書かれています。
『続 定量的品質予測のススメ』 P.63
テスト プログラムやシステムの動作を、設計に照らして確認する。
レビュー 設計のレビューは、照らすべき明確な基準や記述がない。漏れや抜けを網羅的に発見する簡易な方法は存在しない。また、レビューに主観が入り込み、レビューの質が安定しないリスクもある。
 もちろんテストが簡単な工程というわけではありませんが、レビューは、「何をもってOKか」という根拠が曖昧・薄弱なので、厄介なのですね。その曖昧さを取り除くのが、上流工程であるべき、なのですが。
 その3に続きます。
 ちなみに・・・どうでもいい話ですが。
 情報収集のためのレビュー指摘一覧表をExcelで作ったところ、「テーブル」機能を使っていたためにブックの共有ができないことに気付き、絶賛絶望中です。最低限の入力で様々な情報が得られるよう、工夫に工夫を重ね、誰もメンテナンスできないくらいに作りこんだのに・・・・・・。