ソフトウェアの品質を学びまくる

ソフトウェアの品質、ソフトウェアテストなどについて学んだことを記録するブログです。

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー12「自動テストのレポートと分析」

 さあ、ついに最後のカテゴリーまでやってきました。感無量ですね。
 カテゴリー12は「自動テストのレポートと分析」です。
自動テスト開発のメトリクス
 テストのレポートといえば、テストの結果レポートとお思いでしょう。甘い!この節では、自動テストがどの程度進んでいるかの進捗レポートの説明があります。
 TABOKにあるレポートの例をグラフにしてみました。

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 「自動化可能なテストのうち、どれだけ自動化できたか」(30.2%)と、「テスト全体のうち、どれだけ自動化できたか」(21.8%)をメトリクスにしています。節約できた時間についても同じように考えます。

実行レポートと分析

 さあ!ここからが本当のレポートだ。
 レポートを、「High Level」「Low Level」に区別しています。Highは、エラい人向けのサマリ。Lowは開発者向けの詳細ログ含めたレポート。
 正直、あまり細かいことは説明されていません。レポートはツールに依存してしまう部分が多いので、仕方ないのかな。
 さて、テスト失敗などの問題がレポートされれば、それを解析することになります。レポートを拾い上げてから切り分け、解析といった流れが、フローチャート式に図示・説明されています。
 自動テストでは、スクリプト自体のバグと無縁で入られないため、バグトラックのフローも、固有の注意点があります。たとえば以下の1文には、テスト自動化エキスパートの恨み言が感じられますよ。
Automation is often used as a scapegoat, so the first thing a software developer will ask is whether it was done manually or with a script.
(意訳:不具合が出たって言ったらまっさきに「自動テストのせいじゃね?」と言われるから生きるのが辛い)
 この「解析」の節は、カテゴリー10「デバッグの技術」に寄せる内容のように思いますね。
TABOK
 さて、これでひと通り粗読してみました。
 この後は付録になっていて、けっこうボリュームもあります。時間ができたらまた目を通してみようかと。用語集の他、ROIの算出サンプルなど面白そうです。
 興味を一ミリでも持った人は、ぜひ購入してください。TABOKを語りましょう。