ソフトウェアの品質を学びまくる

ソフトウェアの品質、ソフトウェアテストなどについて学んだことを記録するブログです。

JSTQB-ALシラバスのお勉強 ─ 3.7~3.8

 3.7と3.8は全然関係のない内容ですが、短いので一気に。

3.7 テストのビジネスバリュー

 テストに携わる者は、テスト戦略やテスト設計ができるのはもちろんこと、「そのテストをすることにどんな価値があるのか」をキッチリ説明できねばならぬ。
 ここで、品質コスト(COQ: Cost Of Quality)という言葉が出てきます。先日のエントリで盛大な提灯を掲げた『PMPパーフェクトマスター』によると、品質コストは以下のように分類されます。
 
適合コスト不適合コスト
予防コスト
評価コスト
内部コスト
外部コスト
 適合コストは、故障が出る前にかけるコスト。不適合コストは、故障が出た後にかかるコスト。
 予防コストには、レビューや、技術者のトレーニングなどがあります。評価コストには、テスト(いわゆるテスト。レビューを含まない)や、第三者機関による検査があります。
 内部/外部は、予防/評価の切り口とはまったく関係なく、プロジェクトの中で見つかったか外で見つかったかという区分です。顧客受け入れテストで欠陥が見つかったら、その修正にかかる費用は外部コストといえるでしょう。
 ここで重要なことは、「テストの予算(評価コスト+内部失敗コスト)は、外部失敗コストを十分下回っている」ということです。

3.8 分散テスト・アウトソーステスト・インソーステスト

 まず、テスト作業の「Outsourced」「Insourced」の言葉の定義です。
  • 同じ組織でない人が、プロジェクトとは違う場所で行う・・・Out
  • 同じ組織でない人が、プロジェクトと同じ場所で行う・・・In
 ということですね。コチラにも言葉の説明がありますが、I/JSTQB的にはこの説明の最後の部分がポイントになります。
なお英語で“insourcing”という場合、日本でいう派遣やインハウスの請け負いのように、アウトソーシング側が発注企業の社内で業務を進めるスタイルをいう場合があるので、注意が必要である。
 言葉の定義はともかく、そこで重要になるのは円滑なコミュニケーション。普段の立ち話やタバコ部屋ぶっちゃけ話といったインフォーマルな情報交換で十分などとは決して思うことなく、フォーマルなコミュニケーションの経路・形式を定めておけ、さもないとテストプロセスにも無駄や漏れが発生するぞ、というのが教えです。