ソフトウェアの品質を学びまくる

ソフトウェアの品質、ソフトウェアテストなどについて学んだことを記録するブログです。

【本】タイトルはグロいが、これぞB級の傑作!

 スパイ物が好きな人、SFが好きな人、「ラヴクラフト」と聞いてピンとくる人、みんなで楽しめる、信じがたい一冊。読むべし!

残虐行為記録保管所 (海外SFノヴェルズ)

残虐行為記録保管所 (海外SFノヴェルズ)

 

  舞台は現代イギリス。しかし人々の知らないところで、「ラヴクラフト的」宇宙と「恐怖」の存在を、ある組織が食い止めている。そんな世界。

 これでもかこれでもかと繰り出される学術用語&魔術用語。作家の勢いがそのまま伝わってくるような、読みづらく冗長な文章。そして、中身とまったく一致しない露悪的なタイトル(ヘボ邦訳かと思ったら、原文のままだった)。。。
 これらは所詮、物語をそれらしくするためのアイコンだと思って。
「残虐行為記録保管所」P.41
「最初はレーザー召喚、つまりさっきわたしが黒板に書いた座標を使った第三種召喚です。これによって<無名の恐怖>の<一次顕現>が生じますが、あたりまえの注意事項を守っていれば、ごく扱いやすい<無名の恐怖>になるはずです。
(中略)
この召喚に用いる幾何学空間は円周率を4とすることによって得られる変形ミンコフスキー空間で、フラクタル次元は含まれていませんが、この図形をマッピングする空間に発光エーテルが存在するためやや複雑になっています」

  こ~んなステキ会話に「なんだかオラ、わくわくしてきたぞ!」と感じるのであれば、さあ読むべし。です。

 ちなみに、わたしがこの小説で、特に面白いと思った世界設定。
 それは、魔術や呪いにおける「いけにえ」とはすなわち、量子論における「観測者」であるというもの。観測者の観測という行為そのものが、事象に影響を与える。そのためにいけにえは必要なんだと!
 すごい発想じゃないですか!?これ。
 続編もあるっぽいので、楽しみにしているのでした。