こんにちは、Morning Activist*1 の鈴木です。
子育て世代のエンジニアにとって、集中して本を読んだり何かを学んだりする時間の確保って、大きな悩みの一つですよね。
特にこどもが小さいうちは、「寝かしつけ」という恐怖のタスクがあります。すっと寝てくれればいいのですがそううまくはいかず、むしろ自分の方が先に寝入ってしまうこともしばしば。仮に成功しても、自分もだいぶ眠くなってしまって、新たな活動をする気力も落ちていることが多いです。
こどもがある程度(幼児くらい)大きくなっても、親がベッドを抜け出すと「どこ行くの?」となってしまい、やっぱり「夜に活動する」というのは厳しいもの。
というわけで、朝活です。
わたしも学生時代から生粋の夜型人間だった(受験および麻雀およびバイト)ので、「朝早く起きて何か行う」なんて不可能だと思っていました。が、ちょいちょい工夫を取り入れることで何となく形になってきました。
この記事では、わたしの朝活のやり方について、ルーティン、アイテム、アプリ、タスク、マインドセットの五つに分けてお話します。
前提
わたしの一日の終盤は、夕飯を食べて、こどものお風呂・歯磨き・爪切り、寝る前の読み聞かせ、布団の中で少し会話して寝る、という流れです。共働きで夕飯が遅めなので、消灯は22時過ぎ。
起きる時間は、6時間後の4時15分に設定しています。この時刻に起きられれば、6時半過ぎの朝食までの2時間くらいを自分のために使うことができます。
ルーティン
夜寝る前から起きて朝活を行うまでのルーティンを決めておくのは、きっとよいことです。
子供の頃から親や先生に言われてきた決まり文句って、中年になってから効いてきませんか?
「規則正しい生活」は、その代表格です。
寝る前のストレッチ
筋トレ、ストレッチ、ランニング。
これらは30代までは一切興味がなく、酔狂な人たちの求道的な趣味と捉えていました。しかし40代を過ぎてから俄然健康志向おじさんになり、生活の中に運動が取り入れられるようになりました。
covid-19による自粛期間が始まって2か月ほどで、両親が奇跡的に入手してくれたリングフィットアドベンチャーは、今もほぼ毎日続けています。
ただ・・・、
就寝前の運動とか、あるいは入浴って、いい感じに睡眠にいざなってくれそうなのですが、そうでもないみたいなんですよね。逆に目を覚ましてしまいそう。
じゃあってことで、就寝直前にストレッチをすることにしています。
わたしは肩・背中のコリもひどいので、快眠とコリ解消の両方を狙っています。
参考にした動画はコチラ。
この動画はストレッチポールを使ったものです。動きを覚えて、10分かけずに終わらせています。
「深い呼吸に合わせて行うことで副交感神経が優位になり」ます。いや、実際副交感神経って何かわかってないのですが、「ストレッチをすれば眠りにつきやすくなる」という思い込み・プラシーボ効果で、すっと眠れるようになりました。
寝るまでの思考
「朝うまく起きられたら、何しよう、あんなこといいな、できたらいいな」と、起きるのを楽しみにするようなことを考えておくのがよさそうです。
「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ・・・」という義務的思考だと、全然楽しくありませんし、そもそも眠れません。
起床
知っていましたか? 朝活を実現するにあたって一番の難関が、「起きる」ことなんです。
目は覚めるけれど、「あと100数えたら起きよう」と思っているうちに100分経ってしまった・・・。というのはよくあることです。わたしは。
この課題に対するソリューションは、もう「自分に克って体を起こす」しかない。
ほんとかどうか知りませんが、西郷隆盛の起床術とかいうのがあるらしいです。起きた瞬間に布団をけ飛ばすという。
さすがにこれはできないので、わたしは「うだうだ考えずにベッドから降りる」ようにしてます。ベッドから出ればあとは何とかなります。失敗も多いですけど。
起きてからのコーヒー
起きてそのままキッチンにいって、コーヒー8・豆乳2くらいのソイラテを作ります。
カフェイン中毒というわけではないのですが、部屋がコーヒーの香りに満ちていくと、目が覚めていくように思います。また、起きてからのすぐの行動が決まっていると、体もそれについてきてくれる気がします。
コーヒーを飲むとおなかが空くので、ナッツとチョコを用意します。朝活しているので、罪悪感がまったくありません。
なお冬場は、豆乳とチョコのカケラをカップに入れて温めてからよく混ぜ、そこにコーヒーを注いで、チョコソイラテにしてます。最高においしいです。
15分くらいのウォーミングアップ
コーヒーとおやつを伴って机に向かっても、いきなり勉強っぽい本を開くとしんどいです。
最初の10~15分は、「それほど集中しなくてもできること」で脳を目覚めさせています。たとえばたまった「あとでよむ」を消化するとか、雑誌を読む*2とか。
なお、スマホは遠くにおいておいた方がいいです。Twitter中毒の人は、スマホが無限に時間を溶かします。
時間を区切っての取り組み
「時間を区切る」は必須ではないのですが、やりたいことがいろいろある人は、適切な時間で区切るといいです。
逆に集中力がいまいちな人、すぐにTwitterを見に行ってしまう人(わたしです)も同様に、「この時間までは集中する」というのを設けると、少し集中力が持つようです。
有名な「ポモドーロテクニック」は、割り込みタスクのコントロールの仕方などしっかりした仕組みが整っているのですが、まずは時間を区切るだけでもいいと思います。なんせ、朝活ではあまり割り込まれないので*3。
なおこちらの本は、ポモドーロ・テクニックの創始者が書いたもの。シンプルな仕組みが丁寧に説明されています。
どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門
- 作者:フランチェスコ・シリロ
- 発売日: 2019/03/23
- メディア: Kindle版
朝食後のバッファ
朝食後、子供を学校に送り出したり保育園に連れていったりした後、始業時刻まで1時間弱あります。ここは「おまけ」と考えて、やることを詰め込まないようにしています。
やる気がみなぎっていたら、それをやる。その日の仕事に早く取り掛かりたければ、そうする。眠ければ寝る。
わたしはショートスリーパーでも何でもなく、睡眠6時間だとやはり眠いことが多いので、この時間帯は「軽く読める本を読みながら眠る」ことが多いです。
通勤必須だと選択肢が狭まってしまうのが難点ですが、思い切ってグリーン車を選ぶのもアリだと思います。
昼食後の昼寝
「ランチこそ人脈を築く最大のチャンス!」的な発想もあるのですが、わたしはこの時間は、20分ほどでご飯を食べてから、寝てます。
在宅勤務になってからはベッドで寝ようとしたのですが、食べたばかりで布団に入るのに抵抗があって、今では無印のでかいクッションに寄りかかって寝てます。あまり変わらないけれど・・。
こんな風に、「朝活のために睡眠時間は割と短めなんだけど、必要に応じて睡眠を補える」スタイルにしておくと、眠ければ寝られるし、そうでなければ活動できるし、という状態を維持できます。健康にいいかは知らん。
アイテム
わたしの朝活習慣をサポートしてくれるアイテムに、以下のようなものがあります。
ストレッチポール
だいぶ長い間クローゼットの肥やしになっていたのですが、ストレッチ習慣が戻ってからは毎日使われています。本人も幸せそうです。
Garmin
ランニングを始めてしばらくして、妻が誕生日にプレゼントしてくれたスマートウォッチです。
生活や運動の記録にもいいのですが、「目覚ましが手元で震える」ことのよさに気づきました。
目覚まし時計やスマホのアラームの音は他の人も起こしてしまうし、振動モードにしてもけっこううるさいんですよね。腕時計が手元でブンブンするのは、「本人は気づき、他の人は気づかない」最適な起こしっぷりです。
なおスヌーズにも対応しているので、いぎたないわたしたちにもぴったりです。
タブレット
デジタルイミグラントのわたしは、パソコンで長い記事(特に英語)を読むことができません。
気になった記事はPocket(後述)に入れておいて、タブレットを机の上において、雑誌のように読んでます。指でスクロールする方が、キーボードやマウスによるスクロールより性に合います。
とはいえ、Surfaceのタブレットモードは正直使いづらいので、いいタブレット欲しいです・・・。
顔を上げて読みたいときには、タブレットスタンドを使ってます。これは会社のスマホで会議やるときにも使ってます。
ナッツとチョコ
好きなものを選べばいいと思いますが、わたしは「2週間分のロカボナッツ」と、明治の「ザ・チョコレート」が大好きです。ザ・チョコレートは、商品を一新したようで、好きな味が買えなくなってしまった・・・。
アプリ
なぜか赤いアイコンばかりになってしまった。
Relax Melodies
睡眠補助アプリです。
apps.apple.com 入眠に適したいろいろな音、メロディを流すことができます。また、それらを組み合わせてミックスを作ることができます。
ただ家族みんなで一緒に寝ているので、枕の下にスマホを置いて、自分にしか音が届かないようにしています。
Apple Music
apps.apple.com 音楽サブスクリプションサービスなら何でもいいのですが、「朝活にかける感じの曲」を探すのも楽しいものです。
わたしはApple Musicの「夜間飛行」というプレイリストなどを使っています。朝なんですけどね。
Focus To-Do
ポモドーロ・テクニックを行うためのツールです。
apps.apple.com 25分集中、5分休憩。2時間あれば、4ポモドーロできます。そこまで詰めなくても、3つできれば上等でしょう。
ポモドーロ用のツールもたくさんあるようですが、見た目が美しいこのアプリがわたしは好きです。アナログ時計的な効果音も入れられます。
Todoist
タスク管理ツールです。
apps.apple.com やりたい・やるべきことは、とにかくここに放り込んでおきます。
GTDみたいなことをやりたければまた別のツールが合うのかもしれませんが、今のところこれに落ち着いてます。
いわゆる「あとで読む」のアプリです。
apps.apple.comTwitter、RSSフィードなどいろんなところから入ってくる、だけど今は読めないから後で、というネット情報はここに放り込んでおきます。Webアプリ版は正直、昔の方が使いやすかった気がする・・・。
タスク
さて、確保した時間で、「何を」「どう」やるのがいいでしょうか。
朝活で行うタスクについて、わたしの方針は、大きく3つあります。
デフォルトを決めておく
朝の時間を使ってやりたいことが明確な人は、それをやればいいと思います。
そうじゃなくて、とりあえずは漫然と、いろいろ勉強したいな~と思っている人は、曜日ごとに「やることのデフォルト」を決めておくのがオススメです。
わたしの場合、たとえば月曜はITセキュリティ、木曜は英語、みたいに、勉強のテーマを設定しています。あくまで目安なんで、守らなくてもいいのですが、デフォルトがあると動きやすいです。
緊急のタスクを割り当てない
朝活に合うのは、『7つの習慣』でいういわゆる「第2領域」(緊急でないが重要)のタスクだと、わたしは思っています。
完訳 7つの習慣 人格主義の回復: Powerful Lessons in Personal Change
- 作者:スティーブン・R・コヴィー
- 発売日: 2014/05/23
- メディア: Kindle版
逆に緊急のもの、たとえば「明日の始業時刻までに間に合わせなければならない」ようなタスクを朝活の時間に賭けるのはリスクが高すぎます。てか眠れなくなりますよ。
朝活には、直近に期限のない、前向きに取り組めるものを充てましょう。
「領域」についてはこちらの記事がわかりやすいと思います。
期限ドリブンにしない
「先に全体期限があって、そこから逆算してタスクごとの期限を決めて取り組む」のは立派だと思いますが、仕事と同じ感覚を朝活にも持ち込むのは、わたしはつらいです。
先にタスクを積み上げておいて、それに淡々と取り組む方が気楽なので、タスクドリブンにしています。
もちろん資格試験のように、先に期限が決まっているものは、そうもいかないかもしれませんが。
これはTodoistを使って、PyQでのPython学習を管理していた頃の名残りです。
チェックマークを入れていくのは、楽しいものですね。
マインドセット
最後に、マインドセット。
朝活を継続するために備えておくべきマインドセットが一つだけあります。
それは、
自分を甘やかす、許す。
ということです。
朝活は、始めた頃はもちろん、慣れてきてもなお、「起きられなかった」「起きたけどずっとスマホでTwitterを見てた」となりがちです(わたしは)。でもそこで「結局できない自分」と自罰的になる必要はありません。
むしろ、「できない日がデフォルト」と考えましょう。
朝活を必須のこととして捉えると、できない自分が残念になって、やる気もなくなります。
朝活はオプションなのです。できた日が◎なのであって、できなかった日が×ではないのです。
「朝活は自分に合わない」とすぐにやめてしまうのではなく、たとえ1か月のあいだ一度もうまくいかなくても、「今はスランプ、そのうち終わる」と考えておけばいいです。
わたしも実際のところ朝活完全成功率は50%にも満たないです。
ただもともと自分に甘いので、6時半より10分でも早く起きられれば「朝活成功」、テキストを半ページでも開けば「朝活成功」です。
よってもって、わたしは朝活成功者です。
おわりに
さくっと書くつもりが、長くなってしまいました。
朝活、慣れるまではつらいのですが、うまく回りだすととてもいいです。
特に休日、しっかり朝起きて好きなことをやって、そのあとランニングして朝食食べてもまだ8時!なんてなると最高の気分になった後、昼過ぎまで寝ていた学生時代の自分を思い出して絶望的な気分になります。
みなさんもぜひ朝活仲間になって、Twitterでの朝活アピールにいいねし合いましょう!*4
"a quiet morning" by Marc.van.Veen is licensed under CC BY-NC-SA 2.0