はじめに
Excelについてのノウハウ記事は、定期的に上がってきますよね。そのレベルは様々ですが、概ね「関数を使いこなそう」と「ショートカットを使いこなそう」のどちらかになるようです。
myutube.hatenablog.com www.outward-matrix.com
僕もExcelは大好きなのでけっこう目を通しますし、何かしら知らないことが載っていて、勉強になります。ただ、さすがにこの記事を読んだ時には驚きました。
E x c e l を 前 に し て 電 卓 を 使 っ て い る ?
なかなか厳しいものがあります。かくいう僕も最近、「時刻を文字列として入力したためにソートできない」という悲劇を耳にしました。これらの記事の有用さは、論を待たないでしょう。
ただ、この手の記事でいつも気になるのが、「効率よく仕事しよう!」という姿勢です。仕事において、効率ばかり優先することが本当に正しいのか。そうではないでしょう。
ライバルの作業効率を下げ、競争力を落としたうえで、あぶれた分をワークシェアリングする。そういう利他の心が、現代の職場に求められていると感じています。
この記事では、Excelでの作業効率を落とすテクニックを紹介します。
騙し打ちShift
Excelでなくても効くのですが、ワークシート上で[Shift]キーを5回連打してください。これにより、固定キー機能が有効になります。
固定キー機能を有効にすることによって、本来[Shift]キーを押しながら行う操作を、[Shift]キーを押した後で、実行することができます。たとえばセルA1を選択し、[Shift]キーを押し(て離し)、セルC3を選択することで、範囲A1:C3が選択された状態になるということです。
普段あまり使わない機能であるだけに、これを仕込まれると一体何が起きたのかわからなくなりますし、多くの人はキーボードを疑うでしょう。
さらばカーソル
[Scroll Lock]キーを押すことで、スクロールの動作が変わります。
期せずしてこの状態になったことのある方も多いのではないでしょうか。
[→]キーを押しっぱなしにしていると、通常であればまずカーソルが右に張り付き、そのまま画面が左に流れていきますよね。スクリーンロックすると、カーソルをおいてきぼりにして画面が流れていきます。
[Scroll Lock]キーもまた普段使うことが少ないでしょう。僕のノートパソコンでは[INS]キーと同じ場所にあり、[Fn]キーと一緒に使うようになっていました。
ウィンドウ枠固定しすぎ
Excelにはウィンドウ枠固定という機能があります。たとえば、「表のタイトル行である行2までは、ワークシートの下の方を見ている時でも画面に表示しておきたい」といった際に使いますね。
この機能で、「1000行目、256列目」までを固定します。
するとどうでしょう。画面が固定された領域で埋まってしまうため、その外側のデータがほとんど見えません。
悪魔の数式
ワークシート上で、[Ctrl]+[Shift]+[@]を押してみてください。このショートカットは、セル内のデータを、数式の結果ではなく、数式そのもので表示する機能です。普通はデバッグ用途で使うものと思いますが、この機能を知らない人には何が起きたかもわかりません。
Webで検索して解決しようにも、「Excel 数式」では当たり前すぎてヒットしません「Excel 数式が」まで入れるとサジェストされてしまったから悔しいです。
さわやかな背景
Excelの素晴らしい機能の1つに、ワークシートの背景を設定できるというものがあります。
この機能を使って、たとえば食べ物画像を背景に設定する。文字は読めないし腹は減るしで最高です。イメージとしてはこんな感じになります。
その他
Windows一般でいえば、拡大鏡の実行([Win]+[+])、IMEカナ入力化(IME ON状態で[Alt]+[カナ/かな ローマ字]。警告ダイアログは抑止)、画面回転([Ctrl]+[Alt]+[矢印]。Windows10では動かなかった・・・)など、様々なテクニックがあります。
おわりに
作業の効率化ばかりを追い求めるのではなく、たまにはこのような「マチ」を取り入れることで、職場の雰囲気の改善にもつながるのではないでしょうか?
この記事が、みなさんのギスギスした職場における一服の清涼剤となることを願ってやみます。