はじめに
この記事は、IoTのテストに関するネットの記事を読んでいく、「IoTテスト アドベントカレンダー」の7日目です。1週間も終わっていませんが、すでに息切れ感がありますよ。6日目はコチラ。
プロファイル
- タイトル: 『Internet Of Things. Introduction & Testing Challenges』
- 著者: Tony Opferman
- 参照サイト: ROHDE&SCHWARZ ※リンク先は外部ページです
ポイント
IoTの概観
- IoTのデバイスは「3つのA」の特性をもっている。
- AWARE: 周囲の何らかの情報(位置、温度、動き、光量など)を検知することができる
- AUTONOMOUS: デバイスからセンターに自動的にデータが送られる
- ACTIONABLE: データは、よりよい決定を行うために使われる
- IoTを担う無線技術がたくさんある。
- IoTの展開における「食物連鎖」。
モバイル通信事業者 - チップセットの製造業者 - 組み込みモデム開発者 - デバイスの製造業者 - システムインテグレーター
IoTデバイスのテストの課題
- テスト計画・テスト要件の決定
- テスト計画の実装
- テストのコスト
- 無線通信のテストの専門家不在
IoTテストの段階
テストの内容を、プロダクトのライフサイクルごとに考える必要がある。
初期のR&D/妥当性確認
- RAT*2間ハンドオーバー
- データのスループット: 最大データレート、リトライ
- 電力消費: ドレイン電流、アプリケーション特有の要件
- デバイス内の共存: IoTデバイス内で起こる、複数の無線通信の共存と使用帯域の重複
- パラメトリックテスト*3 他
標準準拠確認テスト
標準に対する要件のほか、通信事業者の受け入れのための認証もある。
量産におけるテスト
以下のような課題がある。
所感
無線ネットワークについては3日目の記事でも言及がありましたが、今回の資料はプロトコルよりよりハードウェアに近い部分に対するテストでした。そしてその範囲も、R&Dの段階から量産・サービスに至るまでを対象としており、これまでとはかなり色合いが違います。
IoTのテスト自体の難しさ(たとえば複数の通信規格の混在状態)もありますが、IoTにかかわる主体が上流から下流まで多彩であること、求められるテストがライフサイクルによって様々であることが特に主張されている資料でした。
8日目はコチラです。(12月8日の0時に公開されます)