ソフトウェアの品質を学びまくる

ソフトウェアの品質、ソフトウェアテストなどについて学んだことを記録するブログです。

テスト管理

JaSST'24 Tokyoでパネルディスカッションに参加します!

JaSST'24 Tokyoは3/14(木)、3/15(金)に開催。再来週に迫ってきました。 jasst.jp わたしも同僚とともに2日間、現地で参加予定。とても楽しみにしています。 IT系イベント・カンファレンスといえば最近はオンライン開催も多く、自宅から気軽に参加できる大き…

JaSST'23 Tokyoで、テスト管理ツールの話をしてきました #jassttokyo

2023年3月9日・10日に開催されたJaSST '23 Tokyoで、『テストウェアのデータモデル』というタイトルの発表をしてきました。セッションのパートナーは、朱峰錦司(きんぢ)さんです。 発表の背景 以前に比べてだいぶ普及してきたテスト管理ツール。しかしテス…

テストケース管理ツールとスプレッドシートでは、テスト管理の何が違うのか

テスト管理ツール導入を検討するにあたって、「Excelと比べて何がいいのよ?」という疑問は挙がって当然でしょう。 ツールベンダからの情報はけっこうあるのですが、ユーザからの情報ってあんまりないんじゃないかと思って、ちょっと書いてみました。導入の…

テスト管理ツールにおけるテストケースのグルーピング

はじめに テストケースの数が多くなってくると、それらをグルーピングする必要が生じます。 たとえばExcelテスト管理パラダイムであれば、ワークシートに「大分類」「中分類」「小分類」という列を設けて、階層構造を表現することが可能ではあります*1。 で…

テスト管理ツールにおけるテストケース管理

この記事は、「ソフトウェアテストの小ネタ Advent Calendar 2021」の26日目の記事(自称)です。 きんぢさんのブログ記事、「テストケースを束ねしもの -とあるテスト管理ツール開発者の気づき-」に触発されて、テストケースの「束ね方」について、私見を書…

テスト設計モデリングツール・GIHOZと、テストプロセスのつながり方について

Veriserveさんからリリースされた、テスト設計モデリングツール「GIHOZ」のおためしを、2回の記事で紹介しました。 www.kzsuzuki.com www.kzsuzuki.com 今回は、GIHOZへの期待と、テストプロセスのツールってこうなるのかなーという想像について書きます。 G…

モノリシックなテストケースという概念を考えてみる

TEF道(Test Engineer's Forum 北海道)のメンバーと、「テストケースの実行効率と説明責任」というテーマでディスカッションしていた頃からつらつらと考えていたアイデアのメモです。朝一の殴り書きなので、雑はご容赦。議論のきっかけになると嬉しい。 な…

テスト管理ツール「PractiTest」を触りながら勝手にテスト管理を語る - その7

「その6」の続き、最終回です。 www.kzsuzuki.com 標準ダッシュボードとカスタマイズについて言及できればと考えていたのですが、「それっぽいダッシュボード」の作りこみに時間がかかりそうなので、やめておきます! 最終回は、偶然見つけたPractiTestのバ…

テスト管理ツール「PractiTest」を触りながら勝手にテスト管理を語る - その6

「その5」(イシュー作成)の続きで、インポート・エクスポートの話です。 ただ「その5」でRedmine連携を試したので、先にSlack連携も試してみましょう。 www.kzsuzuki.com こちらもとても簡単です。すでにSlackにログイン中であれば、その中のチャネルから…

テスト管理ツール「PractiTest」を触りながら勝手にテスト管理を語る - その5

「その4」(テスト実行)の続きです。*1 www.kzsuzuki.com イシューの作成 ステップで失敗した場合には、イシューを作成することができます。 「Fail & Issue」から遷移できる イシュー作成画面に遷移すると、タイトルや概要が自動的に埋められています。 テ…

テスト管理ツール「PractiTest」を触りながら勝手にテスト管理を語る - その4

「その3」の続きです。 www.kzsuzuki.com テストケースの作成、テストセットへの割り当てと進んで、次は「実行」です。 テストの開始方法 テストセットの画面右上の「Run Now」から、テストセット内のインスタンスを実行していくことができます。この場合は…

テスト管理ツール「PractiTest」を触りながら勝手にテスト管理を語る - その3

「その2」の続きです。作成したテストケースを、実行に移していきましょう。 www.kzsuzuki.com テストセットの作成 テストセットについては、「その1」で説明しました。 www.kzsuzuki.com PractiTestにおけるテストセットとは、インスタンスの集合です。イン…

テスト管理ツール「PractiTest」を触りながら勝手にテスト管理を語る - その2

「その1」の続きで、PractiTestによるテストケース作成の話を書いていきます。この感じだと、テストケース作成・管理とテスト実行の話だけで力尽きる予定です。PractiTestの真価はそこじゃないとは思うんだけれど・・・。 www.kzsuzuki.com 探索的テストのサ…

テスト管理ツール「PractiTest」を触りながら勝手にテスト管理を語る - その1

OnlineTestConf Japanの開催が発表されました。開催日は2019年12月7日です。 主催元のPractiTest社は、テスト管理ソリューション「PractiTest」を提供するイスラエルの企業です。チーフソリューションアーキテクトのJoel Montveliskyさんは今年何度か来日し…

『テスト管理を語る夕べ』での発表内容についての補足(とか言い訳) ー 後編

まーた間が空いてしまいましたが、後編では、当日の関連ツイート(togetter)に対し回答・補足していきたいと思います。 www.kzsuzuki.com togetter.com 資料はコチラです。 20181102_テスト管理を語る夕べ from Kazuhiro Suzuki www.slideshare.net そもそ…

進捗管理のメトリクスに関するメモ

作業の進捗における、計画値と実績値の乖離の表現について、考えたことの整理&実験です。 ここでは例として、テストケースの件数ベースの進捗管理を考えます。 遅延率と「相対的進捗率」 「どれだけ遅延しているか」を表現する場合によく使われるのは、「遅…

『テスト管理を語る夕べ』での発表内容についての補足(とか言い訳) ー 前編

『テスト管理を語る夕べ』というイベントで、お話をさせていただきました。 主催のみっきーさん、インフラ整えてくださってしんすくさんとなそさん、twitter実況してくれた書記のぱいんさんとブロッコリーさん、←どんなメンツなんだ? そしてこんなマニアッ…

#JaSST '18 TokyoのMicco氏のチュートリアルを復習し、少しデータで遊んでみる

GoogleのテストマネージャーであるJohn Micco氏の、Flakyなテストについてのチュートリアルの内容は、こちらに書き尽くされています。なので、あらためてその復習記事を書くことはないのだけれど、SQLの勉強も兼ねて、要点を絞って振り返っておきます。 niho…

1枚の2次元表で管理するテストケースについて

先日、Twitterで「テスト手順とは何?」というテーマで議論したり、テストの人たちとテストケースのあり方みたいな四方山話をしたこともあって、id:kokotatataさんの、「2次元の表によるテスト管理の限界」というエントリーを読んで脊髄反射してみます。き…

うわっ、私のJSTQBシラバス、古過ぎ・・・?

来年2月に開催される、JSTQB Advanced Level試験に向けて、学習に勤しむ方が多い今日この頃と存じます。 そんな中、実は本家ISTQBにおかれましては、Advancedのシラバスを改訂なさっています・・・! チラ見したので、チラ紹介してみます。 大きな変化は? A…

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー7「品質属性の最適化」(2)

前回の続きです。 www.kzsuzuki.com 7.2 品質属性から見た自動化フレームワーク カテゴリー4で学んだフレームワークを、8つの品質属性の得手・不得手で整理しているのがこの章です。 www.kzsuzuki.com ・・・正直、あまり見やすい表じゃない。横軸を品質属性…

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー6「自動テストのスクリプトのコンセプト」

スキルカテゴリー6は、「自動テストのスクリプトのコンセプト」(Automated Test Script Concepts)です。 www.kzsuzuki.com よくわからないカテゴリー名ですが、カテ5で学んだフレームワーク選択後の、以下の3つのアクティビティに関する内容になっています…

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー5「自動テストのフレームワーク設計」(2)

カテゴリー5をさくっと読み終えましょう。 www.kzsuzuki.com 5.3 フレームワークのディレクトリ構造の決定 自動化フレームワークの一式を他のマシンに移動したりすることもあるので、各種スクリプトやライブラリを配置するディレクトリ構造を、事前にしっか…

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー5「自動テストのフレームワーク設計」(1)

カテゴリー5は、自動化テストのフレームワークの設計です。 www.kzsuzuki.com 以下の5つの手順が紹介されています。(1)では、最初の2つを。 フレームワークタイプの選択 フレームワークの部品の特定 フレームワークのディレクトリ構造の決定 実装の標準ルー…

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー4「テスト自動化フレームワーク」(3)

カテゴリー4終わらせるよー。 www.kzsuzuki.com 自動化レベル3は、最も成熟した自動化のフレームワークで、「キーワード駆動(Keyword-Driven)」と、「モデルベースド(Model-based)」の2つの要素からなります。 4.2.4.1 キーワード駆動 「キーワード駆動…

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー4「テスト自動化フレームワーク」(2)

機能テストの自動化、レベル2のお話です。 www.kzsuzuki.com レベル1を読んで、「いやそんなはずないだろ」って思いますよね。 www.kzsuzuki.com 「テキストボックスに”25”を入れてクリック・・・」「テキストボックスに”35”を入れてクリック・・・」という…

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー4「テスト自動化フレームワーク」(1)

カテゴリー4: テスト自動化のフレームワークは、自動化に要するコストの話、ユニットテストの自動化の話、機能テストの自動化の「レベル」についての話の3つに分けられます。カテゴリー1に次いで長い章なので、2回に分けて紹介します。 www.kzsuzuki.com 4.1…

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー3「テスト自動化のツール」

スキルカテゴリー3は「自動化ツール」。ツールの分類です。 www.kzsuzuki.com ここで初めて、TABOKガイドの対象としている「自動化」の範囲がなんとなくわかります。 A key skill in test automation includes understanding, using, and supporting the tes…

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー2「テスト自動化の種類とインターフェース」

TABOKガイド スキルカテゴリー2は、「テスト自動化の種類とインターフェース」です。 www.kzsuzuki.com テスト自動化と一口にいっても、実は多様。自動化エンジニアは、おのおの得意分野以外の分野についても広く、基本的なことを知っておく必要があります。…

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー1「テスト自動化の役割」(3)

TABOK粗読による自動化の座学 - カテゴリー1「テスト自動化の役割」(3)W. Charles Slavin. Software Peer Reviews: An Executive Overview. Cincinnati SPIN. January 9, 2007. 第4回、ようやくsegment2(カテゴリ1)が終わりですね。 www.kzsuzuki.com自動…